和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
税について思ったこと
和歌山信愛高等学校 1年 中野 紗彩

私はこれまで、税金というものにあまり興味がありませんでした。税は日本という国を運営していくのに必要な資金のことです。その中に消費税という税があります。消費税は商品やサービスに対してかかる税金のことです。去年の四月から消費税が五パーセントから八パーセントに上がり、来年の十月には十パーセントに上がるそうです。例えば品物代金が二百円のものを買うとします。そこに消費税が五パーセントのときは十円でした。しかし八パーセントのときは十六円になりました。それが十パーセントのときには二十円に消費税が上がるということです。このことが、どうしてこんなに増税するのか私は単に嫌だと思うくらいで、「税」というものについては深く考えていませんでした。しかし、今回この税の作文を書くにあたり私は母の話を聞き、私の家庭がひとり親家族の医療費助成制度に助けられていることを知りました。この制度は、母子家庭等に対しその医療を受けるのに必要な費用の一部を助成することです。

私の両親は私が中学二年生の時に離婚し、母はたった一人で私と弟を育ててくれています。私と弟は、小さい頃から「てんかん」と診断され、現在治療中です。それに私は「心臓病」もあり、経過観察中です。そのため何度も病院に通院し続け、毎日苦くて量の多い薬を飲んできました。たくさんの検査をうけた時には、病院の検診料や投薬料は結構、高額となり家計にも影響があるようです。ですが医療費助成制度をうけているおかげで、何一つ心配なく医療をうけることができています。もし医療費助成制度がなかったら、簡単に病院に行くことができていないかも知れません。

普段、何気なく消費税やその他の税などで払っている税金のおかげで、私たち日本国民の生活は助けられています。それは私自身もそうですが、日本国民の三大義務の一つである納税の義務のおかげだと思います。私もあと数年で大人になります。だから、少しでも助けられている分を社会に返したいと思います。それに、私のようなひとり親家庭の人たちを助けてあげたいです。そのためにも、もっとより多くの「税」の事について深く学び考え、社会に役立てる大人になりたいです。消費税が上がって嫌だなと思っていた私が、増税された理由―それは今後ますます高齢化が進み、お金が必要となる医療・年金・介護といった社会保障の費用をまかなおうという考えであるということを理解した今、ただ理由もなく、増税に反対するのではなく、私たちがよりよい生活をするために「税」というものが必要なのです。私もそんな社会に貢献できる納税者になりたいです。

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