和歌山県租税教育推進連絡協議会

ホーム税に関する作文税に関する高校生の作文一覧 > 高校生の作文表彰作品
大阪国税局長賞
高校生活の中で
和歌山県立和歌山商業高等学校 3年
 松井 涼穂

「税金は私たちの生活になくてはならないもの」そう感じることが高校生活を過ごす上で多くなりました。

商業高校に入学してから、税金について触れる機会が増えました。私たちの学校では総合実践という、週に一回二時間かけて行う授業があります。これは商業科目の総合的な学習をするために、商店や運送会社、銀行などに分かれて企業で働くのと同じように業務を行う授業です。私は商店の総務の担当になりました。授業での総務の主な業務内容は給料計算です。給料計算では所得税、市町村民税などの税金が必ず出てきます。給料から税金や社会保険料などが引かれるので手取り額は減ってしまいます。授業で初めて給料計算をした時は、給料が減ってしまうことに少しがっかりする気持ちもありました。でも、私たちが税金を納めることによって、公共施設や公共サービスなどに使われ、私たちの生活を支えることができています。そのことを考えると、「働く」ということは自分のためだけではなく、学生の今よりもっと社会に貢献することができるんだと改めて理解しました。私は高校を卒業したら就職をします。学生ではなく社会人になるので、税金に関わることが多くなります。「私たちの暮らしがよりよくなれるように、社会に貢献するんだ」という気持ちを常に持って働こうとこの総合実践の授業を通して思うことができました。給料計算以外にも総合実践の授業では企業を運営していく中で納めなければならない税金など、将来私たちにとって必要な知識を得ることができます。もちろん商業高校では総合実践の授業以外にもいろいろな商業科目を学ぶので、税金について知る機会が多くあります。なので、税金がどれほど私たちの暮らしに密接に関わっているかがよく分かることができました。

最近のニュースでよく問題になってテレビで報じられているのは議員の政務活動費の不正です。政務活動費は税金から出ています。このニュースを見て、国民が信頼して選んだ議員が政務活動費を不正に使用していることが許せませんでした。もしこのニュースを中学生の時の私が見ても、「あまり自分に関係がないことだ」と、なんとも思わなかったと思います。高校生の今、「許せないことだ」と思えるのは、高校で税金について触れる機会が多かったからこそ、自分たちが納めてきた税金を無駄遣いされる気持ちを考えることができたからです。私たちが税金を納めることによって社会が成り立っている事と、税金の大切さを政治活動をしてくれる議員の人だけではなく、全ての人に忘れないでほしいなと思います。

税に関する高校生の作文一覧へ戻る