和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
太陽
和歌山県立海南高等学校 1年 廣畑 綾花

税金というものは太陽に似ている。太陽といえば私たちにとって必要不可欠なものである。しかし良い事ばかりを与えてくれる訳ではなく、暑さや干ばつ、地球にとっても生物にとっても害となることだってあるのだ。では、税はどうだろう。人々にとってどのようなものとして見られているのだろうか。もちろん公的に使われるならば便利だと思う人が多いかもしれない。

しかし最近、国民から集めた税金を不正に使われることがニュースで取り上げられることが多い。議員による政務活動費の不正使用やカラ出張など一部の人達が私たちの税金を無駄遣いしているが、ニュースで報道されるのは「不正使用」ばかり。でも私はそれだけではないと思う。

さて、貴方は国会議員の給料を御存知だろうか。月額で約百三十万円、そこにボーナス六百三十五万円支給されているのだ。それだけではない国から政党交付金として議員一人ひとりに年間四千四百万円ほど口座に振り込まれているのだ。もちろんそれは税金によって支払われているものである。数年前、「震災復興の為に国民と痛みを分かち合う」としていた議員と公務員の給料削減をしていたときがあった。何故、今もそれが出来ないのだろう。もう復興していると思っているのか。私はお金をかける場所を間違えているように感じる。

一部の人たちだけが太陽の光に当たっても良いのだろうか。誰もが受けるべき光を権力者が余分にとっても良いのだろうか。日本では何故それが許されているのか。さまざまな疑問が行き交う中でただ一つ分かることがある。それは税がもっと正しく使われるべきだとうことだ。本当に必要としている人を助けるのは国で、国を支える人材を選ぶのもまた、国民である。私たちにきちんと光が当たりきらないのは私たちにも責任があるのだ。誰かがするだろう、僕には関係ない、と自国に対して消極的だとこの状況は変わらないだけだ。税金をもっとよりよく、国の為に使うには一人ひとりが「自分にも責任がある」と考えなければならないと私は思う。私たちが真剣に選挙で選び、選ばれた人たちは一生懸命国をよりよくする。それが出来たとき初めて、国全体に太陽の光が当たるのだ。

国も人も、すべてが変わるべきだ。太陽を求めるならば努力をしなければならない。

私たちにとって必要不可欠な税金。私たちは太陽のあるべき意味をもう少し理解しなければいけないだろう。必要なときに必要な分だけという心を。

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