和歌山県租税教育推進連絡協議会

ホーム税に関する作文税に関する中学生の作文一覧 > 中学生の作文表彰作品
全国納税貯蓄組合連合会長賞
原点は、納税です
和歌山県立桐蔭中学校 3年 吉田 響

修学旅行二日目―僕達の班は、班別自主研修で気象庁を訪れた。東京・大手町の今日は透き通るくらいの青空が広がっていた。

気象庁の方が出迎えてくれ、奥へと案内してくれた。デスクには気象図が置かれ、職員の方が真剣に向き合い、話し合っていた。「一番気をつけていることは何ですか。」と問うと、「国民の皆様に分かりやすく丁寧に気象状況をお伝えすることです。」と答えてくれた。彼らは、頭の中に多くの知識を詰めこみ、その中で言葉を選び、分かりやすく的確に気象状況を私達国民に伝えてくれているのだ。

さらに、近年は、気象技術の精度が上がった。「ひまわり8号」は、日本だけではなく東南アジア諸国にも情報が提供されているそうだ。

このように税は、国民の暮らしを高い精度の技術によっていっそう豊かにしている。そこには、気象庁職員の方々のように多くの人々の不断の努力によって成り立っているのを忘れてならないのだと感じた。

そして、彼らの仕事はそれだけではない。海外へ派遣された彼らは、途上国の技術支援に貢献している。税は、日本を豊かにするだけではなく、途上国の暮らしにも大きく関わっている。社会の時間で習った「南北問題」や「南南問題」を解決するべく、これからの時代は国境を越えて先進国がお金を出し合い貢献していく必要がある。そのためにも、税はその中で大きな役割を果たしていくことだろう。

私たちが納めた税が国を豊かにし、さらに海外にそれを広げていく力を持っている。これは今後も私たちの手できちんと続けていかなければならないのだ。

しかしながら、たびたびその税を納めることから逃れようとする人達がいる。それは、税金への関心の欠如とも言えよう。

だから、税への関心を持ってもらうべくこのような作文を通じてそんな人々に訴えかける必要があり、その重要性を認識して欲しい。

納税は、私達の豊かな社会を築き、支えてくれる人々への感謝の機会なのだ。だから、自己の利益追求だけに執着しているようでは未だ納税を「誇り」だとは思わないことであろう。

これまでも、そしてこれからも。豊かな社会を築く原点は、納税にある。私たちはそのバトンを未来へ渡せるよう、その認識を広げたい。

税に関する中学生の作文一覧へ戻る