和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
税金のありがたさ
有田市立箕島中学校 3年
藤田 莉緒

今年4月、長年の歴史を築き上げてきた箕島中学校の校舎から、来年開校される有和中学校の校舎へと移った。

校舎には、有田市の特産物である有田みかんの皮をふんだんに使った壁や、みかんの形をしている手洗い場、体の不自由な方の為のエレベーター、地域の方でも使える体育館など、様々な設備が整っている。

この校舎へと移った時に、「この校舎は、有田市の税金で建てられました。これから先もずっと使う大事なものです。大切に使いましょう。」と、担任の先生がおっしゃっていた。

先生の話にも出てきた「税金」は、私たちの生活にも深くかかわっている。

今使っている教科書も、税金によって支給されている物で、税金によって学校などの公共施設が整備されている。そのおかげで、毎日当たり前のように便利な生活を送ることが出来る。この校舎へと移った時、改めて税金のありがたさを実感させられた。

また、この校舎の設立にあたり、約48億3,000万円もの税金が使われた。この膨大な額の税金には、汗水を流して必死に働いてくれている方々が「所得税」として納めたり、物を買う時に「消費税」として納めたりしたものも含まれている。

この納められた税金は、一刻を争う状況の時に駆けつけてくれる救急車や消防車などの行政サービス、病気になったり怪我をしたりした時に受けた治療の費用の何割かを負担してくれる国民医療費制度、生活しやすくする為に道路や住宅を整備する公共事業費など、本当に様々な事に役立っており、私たちの生活に必要不可欠だ。

少し話は変わるが、先程少し触れた「消費税」。未成年である学生にとっては、一番身近な税金なのではないのだろうか。約50種類ある税の中で、20歳以上でなければ、納める必要のないものが大半を占める中、未成年でも納めることの出来る数少ない税金だ。この税は、国の歳入金額の5分の1を占めており、この大半は、高齢者の方への年金や、社会生活をする上でハンディキャップを負っている方への社会福祉などの社会保障に充てられている。私たちが納めた税金で幸せな生活を送れる人がいるのだ。

普段生活をしていく上で考える機会が少ない税金。考える機会が少なくても意識せずに行っている納税で救われる人がいる。未成年の私でも、知らない間に世の中の役に立っているのかもしれない。人を救えているのかもしれない。

だから、私はこれから、税金を通じてたくさんの人を救えるような納税者になりたいと思う。

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